今年の9月も残暑が厳しい予想です。暑さが長引くこの時期、体のだるさや疲労感を感じていませんか。
夏に消耗した体力や自律神経の乱れは、季節が変わる9月に入っても体調不良として現れやすく、これが「秋バテ」と呼ばれる症状につながります。食欲が出ない、寝ても疲れが取れない、頭が重いといった不調は、汗のかき方や体質によって現れ方が異なるため、正しいケアが大切です。
今回は「汗をかきやすいタイプ」と「汗をかきにくいタイプ」の特徴と、それぞれに合った予防法をご紹介します。自分の体質を見直し、残暑を快適に乗り切るためのヒントにしてください。

汗をかきやすい「水草タイプ」
汗とともに水分・塩分・ミネラルが失われ、体力が消耗しやすいタイプの方です。秋になっても疲れやすく、めまいやだるさが続くこともあります。
対策は「失ったものをしっかり補う」こと。水分だけでなく、塩分やカリウムを含む飲み物、梅干し、味噌汁、果物(バナナなど)を取り入れましょう。軽い運動で代謝を維持することも大切です。
漢方では、生脈散(しょうみゃくさん)や清暑益気湯(せいしょえっきとう)が、汗のかきすぎによる体力低下やだるさの回復に使われます。
汗をかきにくい「サボテンタイプ」
体内に熱がこもりやすく、のぼせや頭痛、体の重さが出やすい「冷え」タイプの方です。
対策は「めぐりを良くして熱を外へ出す」こと。軽い運動やぬるめの入浴でじんわり汗をかき、生姜やねぎなど体を温める食材を活用しましょう。
このタイプの方も水分補給は大事ですが、必要以上に摂りすぎると代謝できない水分が体内に溜まり「水毒(すいどく)」になって体が重だるくなったり、むくんだりするので注意が必要です。
漢方では、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)や芎帰調血飲第一加減(きゅうきちょうけついんだいいちかげん)が、血流を促し、熱のこもりや冷えの改善に用いられます。
共通の秋バテ予防
●冷たい飲食を減らして胃腸を守る
●朝晩の冷えに備えて一枚羽織る
●睡眠をしっかり確保する
●レオピンなどで血流を良くする
自分のタイプを知り、それに合ったケアを心がけることで、残暑を元気に乗り切れます。気になることがあれば、お気軽にご相談くださいね。