12月は、秋から冬へと季節が切り替わるタイミング。朝晩の冷え込みや乾燥が本格化し、体調の不調が出やすくなる時期です。「最近なんとなく調子が整わない…」と感じる方も増える頃。そんな冬の入り口に知っておきたい、東洋医学の視点からのセルフケアをまとめました。
季節の変わり目に起こりやすい不調とは
晩秋から初冬にかけて、空気の乾燥や冷え込みが一気に進み、体調を崩しやすい季節になります。
東洋医学でみる「肺」と乾燥の関係
東洋医学ではこの時期、特に「肺」が乾燥の影響を受けやすいとされており、咳や喉の不調、肌のかさつき、便秘などが起こりやすくなります。
朝は冷たい空気から肺を守るためにマスクを着用し、夜は早めに就寝して「陰（うるおい）」をしっかり補うことが、心身の安定と回復につながります。
体を温める“陽性食材”を積極的に
この時期の食養生としては、体を内側から温める「陽性食材」を積極的に取り入れましょう。たとえば、大根・ごぼう・にんじんなどの根菜類や、ねぎ・しょうが・にんにくなどは冷えから体を守ってくれます。蓮根は特に、肺を潤しつつ胃腸にもやさしい食材としておすすめで、煮物やすりおろしスープなど温かい料理に活用するとよいでしょう。
気温差で起こる“ふらつき”への注意
また、朝晩の気温差や気圧の変化によって、ふらつきやめまいが出やすくなる方も少なくありません。そういった体調の揺らぎには、気の巡りと水分代謝を整える半夏白朮天麻湯や、立ちくらみ・耳鳴りに悩む方に向く苓桂朮甘湯などの漢方薬がサポートになります。いずれも体質との相性がありますので、お困りの方はぜひ薬剤師にご相談ください。
冷えと乾燥が本格化する冬の始まりに、衣食住と日々の習慣を見直して、元気に季節を乗り越えていきましょう。
冬の体調管理は、ちょっとした工夫と自分の体質に合ったケアが大切です。
らくらくファーマシーでは、漢方のご相談や日常のセルフケアのアドバイスも承っています。冷えや乾燥による不調が気になる方は、お気軽に店頭で薬剤師にお声がけください。あなたに合った養生法や漢方をご提案いたします。
